アップデート日時:2026年2月18日
2026年2月18日、Notionはバージョン3.3を発表し、新機能「カスタムエージェント」を正式リリースしました。
これは単なるチャットAIの強化ではありません。ユーザーが指示しなくても、自律的に働き続けるAIチームメンバーという位置づけです。
本記事では、何が変わったのか、どんな業務に活用できるのか、導入時のポイントまで分かりやすく解説します。
カスタムエージェントとは?──“指示待ち”しないAI
これまでのAIは「プロンプト(指示文)」を入力して使うのが基本でした。
一方、カスタムエージェントはタスクとルール(トリガーやスケジュール)を設定するだけで自律的に実行します。
たとえば:
- 指定時間にレポートを自動作成
- Slackでの質問に自動回答
- 受信メールを分類し、返信を下書き
- 問い合わせを担当者に自動振り分け
一度設定すれば、24時間365日稼働します。
具体的な活用シーン
① Q&Aエージェント:社内の“即答係”
Rampでは、多数のカスタムエージェントを構築。
製品仕様や社内ルールに関する質問に高精度で回答し、担当チームは「確認と改善」に集中できる体制へと移行しています。
接続可能なツール例:
- Slack
- メール
- カレンダー
- Notionデータベース
- MCP経由で外部ツール連携
これにより、「新人研修のミカタ」「ITの神」といった専門特化型エージェントを構築可能です。
② タスク振り分けエージェント:見落としゼロへ
Remoteでは、ITオペレーションの自動化に活用。
- チケットの25%以上を自律解決
- 週20時間の工数削減
- 95%以上の精度で分類
複数ツールを横断して確認する手間がなくなり、「人は判断・改善に集中」という理想的な分業が実現しています。
③ プロジェクト報告エージェント:会議資料の自動生成
毎日の進捗会議、週次スプリントまとめ、月次OKRレポート。
Braintrustでは、競合分析や導入企業サマリーを自動配信し、意思決定スピードが向上。1日20分の削減でも、年間では大きな差になります。
構築は意外と簡単
初期テスターは21,000以上のエージェントを作成。
Notion内部だけでも2,800体が稼働中です。
作成方法はシンプル:
- やりたいことを自然言語で説明
- トリガー(例:毎朝9時)を設定
- 情報ソースを選択
- 使用するAIモデルを選択
テンプレートも用意されているため、専門知識がなくても始められます。
既存ツールとの連携が強み
MCP(Model Context Protocol)経由で、以下のようなツールと接続可能:
- Figma
- Linear
- HubSpot
- Slack、メール、カレンダー など
例:
- FigJamボードをNotionドキュメント化
- メール自動分類+返信草稿生成
- 会議日程の自動調整
「ツールをまたぐ作業」が自動化できるのが最大の価値です。
セキュリティと管理面も強化
AIを業務に任せる上で重要なのは「安全性」。
- アクセス権はユーザーが完全管理
- いつでも無効化可能
- 操作ログを確認・巻き戻し可能
- 管理者が作成権限を制御可能(ビジネス/エンタープライズプラン)
“便利だけどブラックボックス”という不安を抑える設計です。
新料金体系(2026年5月4日開始)
カスタムエージェントは「Notionクレジット制」に移行予定。
- 2026年5月3日まで:ビジネスプラン体験版で無料利用可能
- 以降:ビジネス/エンタープライズのアドオンとして利用
- 管理者が必要分のクレジットを購入
利用規模に応じて柔軟に調整できる仕組みです。
導入を検討すべき企業は?
特におすすめなのは:
- 社内Q&Aが多い企業
- チケット/問い合わせ対応が多いチーム
- レポート作成に時間を取られている管理職
- Slack中心に業務が回っている組織
「人を増やす前に、AIエージェントを増やす」という選択肢が現実的になりました。
まとめ:Notionは“ドキュメントツール”から“AI基盤”へ
今回の3.3アップデートは、単なる機能追加ではありません。
Notionを“作業場所”から“自律型AIオペレーション基盤”へと進化させる転換点と言えるでしょう。
まずは体験版で1つ、小さな業務から自動化してみる。
そこから拡張していくのが現実的な導入ステップです。
カスタムエージェントはまだ始まったばかり。
今後のリアルタイム性やモデル高度化にも期待が高まります。